今回は、働き方ライブラリーVol.6!
社長になる前は、就職活動をして会社員としてのキャリアを考えていたふつうの大学生活を送っていた杉浦さん。
しかし、自分の生き方やあり方を見つめ直していくうちに、自分のやりたい仕事は社長であることに気づく……!?
今回は、杉浦さんから、どうして就職せずに社長というキャリアを選んだのか、そして社長になってから目指したいあり方・姿についてお聞きしました。
「仕事」をすることにポジティブなイメージがあって、早く働きたいと思っていました
ーーまず、幼少期から学生CEOになるまでの経緯をお聞きしてもいいですか?どんな幼少期を過ごされたのでしょう?
小学生のときはパティシェになりたいと思っていて、引っ込み思案のいたって普通の女の子でした。かっこいい女の子に憧れていて、戦隊モノが好きでした。もっと変わりたいと思って中学受験に向けて勉強を始めました。
勉強が分かるようになってくると自信が持てるようになって、小学校の学級委員に立候補しました。これが最初の成功体験だったかも。
その反面、中学・高校は挫折の連続で。運動を得意にしたいと思って、軟式テニスを始めたのですが、先生がとても厳しかったんです。決められた練習メニューをこなしていくのが本当に苦痛でしたが、やめたら負けだと思っていたので、6年間通して続けきりました。
ーーテニス部以外に、活動はしていたんですか?
当時アイドルオタクで、嵐のライブに行っていました。
アイドルファンの人って、Twitterで専用アカウントを作って情報を集めるんです。わたしは、学校の友だちでつながるだけでは物足りなくなって、嵐のライブのときに「みんなで集まって写真を撮ろう」とTwitterで呼びかけて人を集めたりしていました。実はこのときの経験が今やっているSNS運用などの業務に活きています。
ーーまだ学生時代から、SNSで人を集めるってすごいですね……!人を集めるのって骨が折れると思うのですが、原動力はどこにあるのでしょう?
一緒にやる友達がいたのは大きいですね。あと私はミーハーなところがあって、おもしろいことにはなんでも首を突っ込みたい性分なんです。最新のものには触っておきたいというか。
ーーそうなんですね。昔から起業に興味はあったんですか?
興味なかったですね。起業する直前まで普通に就職活動をしていました。
母親が小学校の養護教諭で、毎日楽しそうに仕事をしていたんです。
家に帰ってきたら「今日は〇〇くんが来てね、こんなことがあって」と、学校で起こったことを楽しそうに話してくれて。だから「仕事」に対してポジティブなイメージがあって、早く働きたいと思っていました。「自立した女性」への憧れが強かったんです。
ーー「働く」ことにポジティブなイメージを持たれていたんですね。大学時代は何か活動をしていましたか?
大学に入ってしばらくは、サークルに入ったり、友だちと遊んだり、楽しく過ごしていました。
大学3年生になり就職活動を始めたあたりから、焦りはじめて。
そうやって迷っているときに、CAMPUS COLLECTION(キャンパスコレクション)からインスタグラムのDMに「今度、見学に来ませんか?」と連絡が来て、面白そうだったので、見学をしにいきました。
ーーCAMPUS COLLECTION(キャンパスコレクション)はどんな活動をする学生団体なんですか?
ファッションショーを企画しています。イベントの企画、当日の運営はもちろん、歩くモデルも全部、学生が主体となって行います。モデル0人の状態から渋谷で声掛けして120人集めたり、毎日夜遅くまで会議して作業して、と一見華やかなイメージだけど、やることは泥臭くて大変でしたが、とても楽しい経験でした。
ーーすごいですね…。昔から今までやりたいことってあったりしましたか?
昔から「やりたいことはこれ!」というものが特にないんです。就職活動では「やりたいことは?」は定番の質問なので、改めて自己分析をしなおして行きついたのが「かっこいいお母さん(女性)になりたい」でした。うちの母親は「勉強しなさい」とかを一切いわず、やっていることを全て肯定してくれる人でした。それが、今のわたしの自信を作ってくれて、今こうやっていろいろなチャレンジができているのだと思います。
「インターンCEO」になるきっかけ
ーーインターンをするきっかけは?
LOGZの古徳社長とは合同説明会で出会いました。そのときは、自分の今までやってきたことや考えていることを雑談で話して終わりました。
そのあと連絡が来て、あらためてお会いし、そのときに「自分が納得して選択できる働き方をしたい」「そんな環境で働けることが、自分の成長につながる」ということを話したら、「うちで新規事業やってみない?失敗しても自分が責任持つから、好きなようにやってみたらいいよ」とチャンスをくれて。
LOGZの古徳社長と出会って2週間くらいでインターンを始めることになって、正直、インターンを始めるまで事業内容も知らず、業務初日に精神疾患、発達障害の方の就労支援をしている会社ってことを知りました(笑)
ーーそうだったんですね(笑)インターンではどのようなことをされていたのですか?
就労移行支援の拠点の立ち上げをしていました。就労移行支援の拠点を新規で立ち上げるには都庁に申請が必要で、書類作成と申請作業を行いました。しかし、学生だったからか、申請作業が思うように進まなくて……。今は学生インターンで社会人と同じ立場で働く人もいっぱいいるのに、非常に悔しい経験でした。
ーーそして、その後、LOGZに入社して社長になったわけですね。
LOGZからも内定をもらっていたのですが、当時は別の会社に入社するつもりでした。良い会社だったのですが、その会社の研修がとても型にはまったもので、なんとなく違和感を覚えてしまって……。
わたしは、決められた通りに、決められた手順でやるより、自分でマニュアルを作る方が向いているとそのときに気づいたんです。ちょうどそのタイミングで、LOGZの古徳社長から、「子会社の社長をやってみない?」というお話をいただいて、社長になる決断をしました。
ーーそういう経緯があったのですね。社長になる前と後で、社長に対するイメージは変わりましたか?
社長をしている人に対するイメージは「どっしりしていておじいちゃん」みたいな感じだったのですが、LOGZの古徳社長は、話し方がフランクすぎて、こんな経験も知識もない私をはじめとする若手にチャンスをくれる変な人で、良い意味で社長のイメージが変わりました。今は自分自身が社長なので、今度どんな社長になりたいのか、あり方を模索しているところです。
ーー社長の働き方や仕事は思っていたよりも大変ですか?
そんなに大変じゃないですね。とても自由でやりやすいなと思いました。もちろん土日休みじゃないし、働いている時間はほかの人よりは長いと思いますが、納得感をもってやっていることなので。自分ですべて決められるから、その点ではストレスがなくていいですね。
人に自信を与えられる、誰かにきっかけを与えられるような、かっこいい女性になりたい
ーー社長ではどんな業務をしていますか?
「採用コンサルティング事業」と「メディア事業」の二つの事業を行っています。
大学生ならではの視点で、採用課題を解決することを強みとしています。
わたしは、営業、採用業務、マネジメント、経理、ビジョン策定などなど全部担当しています(笑)
自信を与えられる人になりたいので、なんでもできるようになりたくて。聞かれたときに、やったことないから分からないと言いたくないんです。
もちろん、苦手な分野もあるので全部を100%できる必要はないと思っていて。
人に任せられるように、なんとなく把握することが大切です。仲間と信頼関係を構築し、みんなのスキルを高めて、私が新しい取り組みを考える時間を作れること、それが社長の究極系だと思うので、まずはそこを目指したいです。
ーー社長として、とくに心がけていることはありますか?
とにかく人に命令をしないことですね。弱いところは助けあえばいいし、それぞれの強みを見つけて伸ばすことで、みんなが成長できると思っています。強みは誰にでもあると思っています。それをコツコツ積み重ねて、気づいたら会社が大きくなっていたらそれが理想形ですね。
ーー今後の展望について教えて下さい。
人に自信を与えられるような、誰かにきっかけを与えられるような、かっこいい女性になりたいです。それを叶えるためには人がいないとできないので、まずは人をどんどん採用し、その人たちを成長させて、そして会社も大きくしたいです。
ーーチャレンジしたい人に、何か一言あればお願いします。
まず、やりたいことがあればすぐやることですね。今タイミングじゃないという人は一生できない。動いていれば必ず誰かが見てくれています。小さな成功体験を積むことでしか自信はつかないので、とにかく動くしかないと思っています。大きいことをしなくてもよいので、楽しくて続けられそうことを探してどんどんやっていきましょう。
楽しくないと続かないし、続かないと絶対にうまくいきません。今やっていることは本当に楽しいことなのかどうか、常に問い続けることが大切だと思いますね。
今回、取材にご協力いただいた方はこちら
杉浦日向子さん
イチミ株式会社 代表取締役。
立教大学文学部史学科4年生。2018年11月に株式会社LOGZに長期インターン生としてジョイン。新規拠点立ち上げに携わり、その後、東京のエリアマネージャーに。2019年11月にLOGZGROUP株式会社の子会社として、イケてる若手の採用に特化したイチミ株式会社を創業。代表取締役に就く。採用コンサルや長期インターンの設計、Wantedlyの運用代行などを行う。